JavaOne 2002 Japan「Night for Java Technology」レポート

タイトルNight for Java Technology
日時2002年9月26日(木) 19:30〜21:30
会場「MARINE SHUTTLE」号船上 (横浜周辺)
参加対象コンファレンス参加者のみ
参加人数定員350名
参考「JavaOne 2002 Japan」イベントの1つとして開催
JavaOne 2002 Japan「Night for Java Technology」レポート

2002年9月26日、パシフィコ横浜で開催中の「JavaOne 2002 Japan」にて、
今年も「Night for Java Technology」が行われた。今回の会場は当日ま
で「秘密」とのことだったが、何と「MARINE SHUTTLE」号でクルージン
グしながらの船上イベントとのこと。「眺めのとってもよいところ」と
は聞いていたが、さすがにこれは予想していなかった。

午後7時にセッションを終えて、集合場所の国立大ホールマリンロビーに
移動。すでに招待券を持っている人の入場は始まっており、一般参加の
人が待っている状態だった。私もパビリオンで招待券を入手できたので、
そのまま乗船することができてラッキーだった。ただし、船内のうち、
メインステージのあるフロアはすでにいっぱいということだったので、
私は下のフロアに移動。こちらにも大き目のプラズマテレビが用意され
ており、ほとんど問題なく見ることが出来た。もっとも、近くの席に座
っていた方々はみんな本会場に移動してしまったが。

今回、入口で「Dukeおにぎり」が配布された。のりで頭、梅干しで鼻を
表しているのだが、やはり1体ずつ手作りで準備したのだろうか。そんな
ことを考えているうちに、19時45分ぐらいにいよいよスタート。今回は
司会のおねえさんが同時通訳もしていて、ますます本格的になったと感
じた。ここで各スポンサーから、以下の豪華賞品が紹介された。

アップル賞   iBook
ボーランド賞 JBuilder
京セラ賞     Pocket Cosmo
コバルト賞   Cobalt Qube

また、副賞としてJames GoslingよりTシャツとサイン入り著書が授与さ
れるとのこと。そんな感じで、さっそく15名の出場者による応募作品の
デモンストレーションが始まった。

(1) Java Bike

ステージに自転車が登場、自転車を走らせて発電しながら、荷台に乗っ
ているノートPCの上でJavaを走らせるというものらしい。

・ある日、男は山へ出かけた。Java Technologyなら簡単に写真を送れる。
  しかしバッテリー切れだ。
・そこで「Java Bike」の出番。(カバーが外されて自転車が披露される
  が、勢い余ってGoslingの方に倒れそうになる)
・自分で電気を発生し、供給。走りながらJavaを実行 -- JavaBike on
  the net
・無人島でも実行可能。
・健康にもよい。
・地球温暖化の解決にも有効。
・中国でもJava Bikeを採用すれば、自転車同士でP2P通信が可能。
・Java Carとの機能比較。Java Bikeは○ばかり。Java Carは×ばかり。
・本当のAnytime, Anywhere。
・Java Bike APIの構想もあり。
・要望さえあれば、今にでも発売。10万円〜。
・電動アシスト自転車よりもずっといい。

(2) 携帯でゲームボーイ

携帯Java用の本物のゲームボーイエミュレータのデモ。

・思い出に残るゲーム。僕の一番最後にプレイしたのはマリオ。
・そこで、携帯上でゲームボーイをプレイできるように作った。
・P504i、F504i上でマリオが動作する。
・ゲームボーイ実機、PC上のエミュレータ、携帯の実機でそれぞれマリ
  オを動作させる。
・携帯上で、ちょっと遅いけれどマリオががんばって動いている。
・ユーザはゲームボーイ用の1127本のゲームが、いつでもどこでも検索、
  購入、手軽にプレイ可能。
・世界最速!世界最小!世界初!
・GB本体は20kバイト。スクラッチパッドにROMデータを入れる。
・au、J-Phone上でも動いている。
・すべてのタイトルが遊べる。

(3) Emotion Chat

視覚的に分かるチャットソフトのデモ。

・ログインして1対1のチャットを開始。
・画面上に、ユーザごとにぐるぐるしている図形が表示されていて、相
  手の感情が図形の色と形で表される。
・「あほ」と入れてみると、相手の図形が緑から赤くなり、輪郭が波打
  って表示されている。
・キー入力の速さで感情の起伏を表す。
・ウィンドウの上に悪魔のしっぽや天使のマークも表示される。
・実用性的には、「あほ」とかのキーワードの方言対応も必要。

(4) ROBOCUBE

株式会社システムワットから発売されている、モジュール組合せ型のロ
ボット。電子ブロックのロボット版みたいなもの? パソコンからJavaで
制御する。
http://www.watt.co.jp/robocube.html

・モジュール組み合わせ型のロボット。今回はクレーンロボットとトレ
  ーラロボットをデモ。
・まずはクレーンロボット。荷物の横に止まり、アームを動かして荷物
  を持ち上げ、回転させてかごの中に入れる。
・うまく行かずに、荷物を手で動かしてロボットに持たせるシーンも。
・トレーラロボットに変身。手作業での組み立てが始まるが、時間がか
  かってTime Up。
・様々な部品を組み合わせることで、様々なロボットを作成可能。
・PCやPDAでプログラミング可能。Perl、C、Javaに対応。
・Javaではカメラを使ったり、ブロックごとにクラスを作ることによっ
  てオブジェクト指向の恩恵を受けられる。

(5) XML Programming Shell

Javaプログラムを実行できるインタプリタ。コマンド履歴にXMLになって
いて、そのままセーブ、ロードできる。

・シェルを起動。画面上に「xsh>」と出ている。
・「java q=java.swing.JFrame("a");」と入力。
・入力を間違えたのか、Illegal Argument Exceptionが表示されて会場
  爆笑。もう一度入力するとうまくいったようだ。
・「java q.show();」と入力すると、画面上にSwingのFrameが表示され
  る。
・このようにして、インタプリタ的にJavaコマンドを動かせる。
・セーブしてあるXMLをロード。「run x t0」「run x t1」「run x t2」
  とやると、Frame内に次々と文字が出力された。
・今入力した履歴をそのまま実行できる。また、XPathで編集できる。
・バイナリデータに署名ができる。

以上で1組目の発表が終了。ここで、アップルの方から「皆さん、プログ
ラマーだと思うんですけど、デモがへた。それと、なぜJavaで作ったか
分かるようにしてほしい」という厳しいコメントがあった。

(6) ColorFL

カラフルと読む。お絵描きツールだが、描画コマンドが色のパターンで
記録され、それを実行できるというもの。
http://www.colorfl.org/

・Javaアプレットによるお絵描きツールであると同時にVisual Language。
・画面左上の12色のボタンをクリックして色を入力する。
・青は移動。青と黄なら右。水色は前と同じ方向に移動。
・描画は、オレンジと青で青が描かれる。赤は前と同じ色で描く。
・このように、色でコマンドを描くことによって、プログラムが書ける。
・赤と青系を組み合わせてこんな絵(スマイルマーク)が描ける。
・ループも出来る。クリップボード、転送、関数呼び出しなども。
・これらを組み合わせてDukeのアニメも出来る。
・今日のプレゼンテーションもこのツールでの画像で動かしている。
・(なぜJavaで開発したのかという問いに)Javaの上にさらに仮想機械
  を作っているところが面白いから。また、アプレットとして動かした
  かった。

このデモ中に船が出航し、1時間のクルーズが始まった。もっとも、外を
眺めている余裕は無いのだが、カモメが船と一緒に飛んでいるのに少し
感動した。

(7) MonChat

so-netで有料サービスされているコミュニケーションツール。
http://www.so-net.ne.jp/monchat/

・言葉遊びを備えたキャラクターを使った、ブローバンド時代のコミュ
  ニケーションツール。
・Javaアプリでは珍しく、キャラクターが売り。
・小学校から主婦までの利用者がいる。
・Macでも、音の再生部分を「QuickTime for Java」で書いた以外は変更
  なし。Mac用のスクリーンショットを紹介。
・サーバはRedHat Linux。
・キャラ紹介。メインキャラのデチ、ブラザー、ケロチ、ムーチ、バリ
  ンキー、オラベエ、モッキングの8種類。
・チャットを開始。ユーザがキャラになりきるということで、入力した
  言葉が自動的に変換される。「こんばんわ」と打つと、「こんばんわ
  でち」とか「こんばんわあ〜ん」とかに変換される。
・感情を表すボタンとか、よく使う言葉とアニメーションがセットで送
  信されるボタンとか。
・カーソルでキャラをいじれる、トンカチでなぐる、笛で呼んだところ
  にキャラが歩いてくる、など。
・アイテム紹介。ミスター(長嶋監督)の名言がいろいろと入っている
  アイテムとか。

(8) jFD

キーワードは「Swingを使った最も地味なGUI」。実は、デモで使った素
材が結構マニアックだったらしい。

・Windowsのエクスプローラが使いづらい。ファイルチェックとか。
・と言って、エクスプローラをごみ箱に入れてしまう。
・そこで、10年前にPCを使っていた人なら知っている「FD」の見た目を
  再現した。頑張れば、Swingでこんなものも作れる。
・凝ったことも出来る。画像ビューア、MP3やムービーの再生など。MP3
  は音が聞こえなかったが、とりあえず鳴っているとのこと。
・ftpにも対応し、ftpサーバ上のファイルも普通に扱える。
・一般的なファイル操作やファイルコピーなどはもちろん可能。マルチ
  スレッドなので、複数同時操作が可能。
・「派手な方も作ってみました」ということで、壁紙機能。
・grep機能もある。プログラマーに便利なんではないかと。

(9) DRAGRI

NTTアドバンステクノロジから発売されている、斬新なムービー編集、再
生ソフト。
http://www.dragri-fan.com/

・DRAGRIムービーの再生はアプレット。
・自分の顔をマウスで動かせる。アヒルも自由自在に動かせる。
・テニスのフォームを好きなところで止める。FAXマニュアルとかにも。
・ゲームも作れる。ホラーもので、押入をあけると少女が出てきてしま
  う。「めちゃめちゃかわいいですね。私の嫁です。」
・「実際にムービーをカメラで作ってみます」と言ってGoslingを撮り、
  「線を引きます。動きます。簡単にJavaのアプレットが出来ます。」
  と言うと、その場でGoslingを動かせるムービーが出来てしまった。
・他にも、3Dキャラクタ(もともとあったビデオを加工した物)とか、
  家族とか。アニメーションにも使える。
・ビデオは撮りっぱなしになるけど、DRAGRIで加工すれば何度でも楽し
  める。
・「今日はプレゼントを持ってきています」と、「DRAGRI」のTシャツを
  Goslingにプレゼント。
・(どんな使い方が出来るという質問)恥ずかしい使い方もあるけど、
  教育分野。子供たちに買ってほしい。
・名前の由来は、ドラッグでぐりぐり動かせるから。

ここで、ボーランドの方からコメントがあり、「DRAGRIに非常に感心し
た。ぜひ来週にでもお話を」とのこと。

(10) Ivory

Asp.jpが作成したメールアプリケーションサーバ。

・メールを使ってWebサービスに接続できる。
・アドレスにコマンド、本文にパラメータを書いて送信すると、Ivoryが
  Webサービスに接続して、結果をメールで返信してくれる。
・ストリーミングサーバに、「Bill」のビデオを送るようにメールする
  というデモ。
・ニュースステーションで「Ivory」をBill Joyが賞賛していた。
・映像が再生される。Bill Gatesが登場。
・「ごめんなさい、Bill違いでした。」(しらける会場)
・Mail APIとEvent Handlerも作った。
・これで、メールサーバ上であんなことやこんなことをしてください。

以上で2組目の発表が終了。ここで、京セラの方より「非常にユニークな
方がいる反面、プレゼンテーションがうまくなくて悲しい思いをするこ
とも。プレゼンをするなら、ぜひベストパフォーマンスをめざしてほし
い」と、またしても厳しいコメントがあった。

(11) Shout3D in Japan

「Shout3D」はJavaアプレットによるプラグイン不要の3Dブラウザで、過
去の「Java Night」でもデモされたことがある。

・JDK 1.1以上であれば、各ブラウザで動かせる。
・ボクシングのゲームのようなインタラクティブな3Dゲームも可能。
・VRMLデータをコンバートして利用できる。
・キャラクターアニメーションをリアルタイムにレンダリング。
・プログラミング、解析データのリアルタイム反映も可能。
・鳥が集団でランダムに動いている。パラメータを変えると飛び方が変
  わる。
・Macでも動かしてみる。
・週刊ヤングジャンプのオンラインビジュアルマガジンの依頼で作った
  もののデモ。雑誌と同じような表紙。グラビアアイドルを動かせる。

(12) VLAN Config

株式会社イイガが開発したシステムで、「EnvisionEngine」というフレ
ームワークを利用している。

・「EnvisionEngine」は接続指向のドローイングフレームワーク。
・フレームワークを拡張して、ネットワーク設計ツール、プレゼンテー
  ションツールなどのいろいろなツールを作れる。
・このプレゼンテーションにも使っている。
・簡単に作れる、カスタマイズができる。
・インタフェース、抽象クラス、クラスライブラリから構成。
・具体例として、このプレゼンツール(3時間で作った)やネットワーク
  設計ツール「VLAN.Config」がある。
・「VLAN.Config」は、VLANを設計するためのツール(商品)。
・VLANは目に見えないものだったので、設計が難しいと言われていた。
・このツールでは、世界で初めてVLANを視覚化できる。パケットの動き
  を視覚化する。
・セグメントを選んでクリックするだけでVLANが作れてしまう。(と言
  って、実際にいくつかVLANを作る)
・VLAN管理者なら泣いて喜ぶツール。
・Envisionがサポートするバリデーションチェッカも利用可能。
・(なぜJavaで開発したのかという問いに)Javaは生産性を高めるもの
  だと思う。「Javaはすげー」と思いながら開発している。Goslingさん
  ありがとうございます。

(13) The Task Scheduling Class

Java RMIによるタスクスケジューリング自動化クラスで、発表者は九州
工業大学の学生さん。はるばる横浜まで来られたとのこと。

・現在の分散計算を行う際の問題点は、タスクスケジューリング、タス
  ク間の依存関係、通信など。
・これらの問題解決のため、スケジューリングや通信の自動化を行うク
  ラスを開発した。
・このクラスにGUIをかぶせてデモを行う。
・が、うまく動かない模様。
・「すいません、ちょっとやり直します。」
・「本来ならいろんな色で作れるんですけど、障害が出たのか、止まっ
  ています。」
・ハブの電源が落ちていたそうで、もう一度挑戦するが、うまく動かな
  いようだ。
・本当なら、分散計算をしているところをお見せできるはずだった。
・本来はCUIで動く物で、自動化を目的としている。
・分散環境を意識しない分散計算が可能。
・複数のスケジューリングアルゴリズムを持っている。

(14) TaQQ

名前の通り、卓球ゲーム。昨年「GetAmped」のデモを行ったサイバース
テップ社が開発。

・1人で対戦を選ぶ。かわいい女の子とぶさいくな男が戦っている。
・渋谷では「シブタク」と言われるぐらい卓球がはやっている。
・その時代を見越して、Javaで、しかもMacで作ってきた。
・フル3D。物理学に準じている。
・2人で対戦もできます。
・タッチパネルをベースに作られている。
・いきなり画面が真っ暗に。「ちょーっと待ってくれー」
・電源は生きているらしい。電源ケーブルがちゃんと刺さってなかった。
・復活。起死回生で「隠し球出します」と「トンパ de チャット」披露。
・中国雲南省で2000年前から使われている象形文字。
・オンライン対戦で、チャットでコミュニケーションできるが、象形文
  字を選べば各国語に変換される。
・実際に、入力した象形文字が英語の「kick woman」に変換されたり。
・Javaのpropertyファイルを使っており、何語にも対応できる。
・これがあれば、海外で飲み屋のねーちゃんをナンパできる。
・ガストでサービス中。16000台にJavaアプリがインストールされている。
  有料オンラインサービス。
・JavaOneのホールでもデモされている。

(15) 様々な場面の中で人間を支援する人工知能ツール

最後は、iTREKの西本さんによる人工知能ツールのデモ。「jFD以上に地
味」とのこと。

・HAL 9000まではいかなくても、ちょっとだけ知的で人間を補佐できる
  ような人工知能なら今すぐできる。
・人工知能ユニットで、画像検索エンジンを作った。
・googleのものと似ているといえば似ている。
・画像の特徴を抽出してindexingする。
・単語や、描いた絵で検索できる。
・Servletベースで、JSPは使っていない。
・Javaで「やつ」といったら何ですか?
・「やつ」で検索すると、Dukeに関する画像が検索された。
・次に、手書き画像をファイルアップロードして検索。バックエンドで
  画像の特徴を抽出している。
・「Sun」という画像を入れたら、確かにSunに関する画像が検索された。
・デジカメ画像の整理に使えるのではないか?

以上で、今回エントリーの15名のデモが終了。
審査結果の集計時間に、スポンサーのデモが行われた。こちらも5分以内
という時間制限あり。

[1] アップルコンピュータ

Mac OS XのJava 2D機能のデモ。

・まずは、Mac OS Xのターミナルから「SwingSet」を起動。
・すべてのJavaアプリケーションは、AquaのUIになる。
・ハードウェアアクセラレーションを使用。
・Java 2DをOpenGLの上で使っている。
・画像を回転させるデモ。ソフトウェアバージョンとハードウェアアク
  セラレーションバージョンを比較。後者は大幅にパフォーマンスが改
  善されている。
・別の2Dデモ。同じく両バージョンを比較する。後者は圧倒的に速い。
・もうすぐ、1ヶ月以内にlaunchする。

[2] ボーランド

JBuilderの「MobileSet」のデモ。

・まず、今回の賞品について紹介。JBuilder Enterprise Editionの日本
  語版、英語版、ドイツ語版、フランス語版をプレゼント。日本円で150
  万円ぐらい。必ず4つのバージョンを使っていただくのが義務。
・今回紹介する「MobileSet」は、KDDIおよびJ-Phone用の携帯Javaアプ
  リケーション構築支援。
・日本で目にするのは皆さんが初めて。
・実際にJBuilderを起動して、いくつかのコンポーネントを置いた簡単
  なアプリケーションを作成。
・「はい、すでにアプリケーションが出来ています。SHARPさんの携帯の
  上(エミュレータ)で動いています。」
・「KDDIさんがかわいそうなので、KDDI用も作ってみたいと思います。」
・ターゲットデバイスをKDDIに変更して再メイクし、今度はKDDIのエミ
  ュレータで実行させる。
・これで、KDDI向けのGPS機能をフルに生かしたアプリも作れる。

[3] シャープ

「Zaurusの三角関係」と題した、2分のデモ。

・Zaurusで、Linuxを動作させてサーバにしてしまう。
・Tomcatが動いている。MySQLも動いている。JDBCでつながって動いてい
  る。
・クライアントのZaurus 2台で囲碁をしている画面。ZaurusのJava環境
  で実行させている。
・この3台をつないで、モバイルで囲碁やチャットが楽しめる。
・これがZaurusでの究極のモバイルソリューション。

[4] 京セラ

京セラのPDA「Pocket Cosmo」のデモ。

・お待たせしていたが、やっと先週に発売できた。
・Javaを動かすためのPDA。JDK 1.1.5相当の高速Javaが動く。TAO社の
  「intent」「Elate」を搭載。
・特徴的なのはランチャー。ジョグで行ったり来たり。
・壁紙変換も簡単に出来る。
・Javaでピンボールも遊べる。
・アプリを切り替えていろいろな作業ができる。
・ランチャーを「スターウォーズ」「Pocket PC」などに切り替えてみる。
・いろいろなランチャーを開発してみてください。
・好評で、JavaOneが終わる頃には最初のロットが終わりそう。

スポンサーのデモが終了し、いよいよ審査結果の発表になった。各賞の
受賞者はステージに上がって、スポンサーさんから豪華賞品を手渡され
ていた。

アップル iBook賞
「TaQQ」
授賞理由: Javaで書いたとは全然知らずに、ガストで1回やった。

アップル iPod賞 (iPod 20GBモデル もちろんMac版)
「様々な場面の中で人間を支援する人工知能ツール」
授賞理由: 発想、実用性といいすばらしい。

ボーランド賞
「DRAGRI」
授賞理由: 非常に信じられないツール。教育や、私の息子に片づけを教
えられるツール。

京セラ賞
「ColorFL」
授賞理由: みんなに色の感性を磨いてほしい。我々のPDAでも動くように
作ってほしい。

コバルト賞
「jFD」
授賞理由: 最新技術を無駄遣いしている。自分もDOSユーザで、非常に懐
かしい。Cobaltに載せたら少し売れるかも。

最後に、James Goslingからの総評があった。
・昨年と比べて非常にすばらしいOrganizeをしてくれて、スタッフに感
  謝したい。
・ぜひテレビの番組にしてほしい。料理の鉄人の番組よりも効果的。

また、入場時に渡された袋に赤いマークが付いていた人には、サイン入
りのGoslingの著書(原書)とTシャツが本人から手渡された。

以上で、「Night for Java Technology」は終了となった。予定を大幅に
過ぎて午後10時半近くになっていたが、それだけの内容だったと思う。
翌日の基調講演でも内容が紹介され、ステージ上での受賞者への賞品の
授与が改めて行われた。

来年のJavaOneでも、今回をさらに上回るような内容と、応募作品を期待
したい。

KAWAGUCHI, Koji <koji@k-kawaguchi.com>