「Night for Java Technology 2004」レポート

タイトルNight for Java Technology 2004
日時2004年2月18日(水) 19:40〜22:00
会場ホテルニューオータニ
参加対象有料参加者のみ
参加人数300名ぐらい?
参考「Java Techonology Conference 2004」イベントの1つとして開催
Java Technology Conference 2004「Night for Java Technology」レポート

2004年2月18日、ホテルニューオータニで開催中の「Java Technology Conference
2004」にて、今年も「Night for Java Technology」(通称:JavaNight)が行われ
た。今回も詳細は一切「秘密」とのことだったが、セッションが終わった18時過
ぎには、会場の「芙蓉」の間の前に大勢の人が詰めかけ、開場を待っていた。

18時30分に前室までの開場となったが、狭い部屋の中はあっという間に人でいっ
ぱいになってしまった。部屋の中央には、Dukeの着ぐるみと、日本オラクルの社
員犬「ウェンディ」が待ち構えていて、周りを取り囲んだ人々がデジカメやカメ
ラ付き携帯電話を構える中、無料でポラロイド写真による2匹?との記念撮影サー
ビスが行われていた。

19時10分に開場となり、展示会場のSunとOracleのブースで配布されていた優先入
場券を持った人から、2列での入場となった。入口で鈴の付いた果物とメニューを
手渡され、飲み物を手に取って中に入ると、そこには不思議な空間が広がってい
た。中央には宮殿風のステージが設置され、その左右にはお鍋やフライパンがぶ
らさがった台がある。そう言えば、入口で渡されたメニューにも「前菜」「スー
プ」などという文字が並んでいる。「いったい何が始まるの?」と思いながら、
スクリーンに映し出される、Dukeがひっくりかえる3D CG映像を見つめている参加
者たちであった。

会場内にはいくつかテーブル席が用意されていたが、すでに出場者や「応援団」
でほぼ満席で、一般の人は立ち見の状態であった。しばらくしてから入場券のな
い方々が入場したのだが、さらに大混雑の状態になったのは言うまでもない。
「対戦が始まるまで、ご会食並びにご歓談ください」ということで、ビュッフェ
形式で料理が用意されたのだが、こちらにもすごい列が出来ていた。

19時45分になり、スクリーンに前回の「JavaNight 2002」の映像が映し出された。
いくつかのハイライトシーンの後、総評でのGoslingの「ぜひテレビの番組にして
ほしいと思います」という発言がクローズアップされる。その時の「Iron Chef」
というキーワードにより、今回は「料理の鉄人」ならぬ「Javaの鉄人」がテーマ
だということが明らかにされたのであった。

いつの間にか、中央にコックさんたちが整列しているところへ、ステージ上に司
会のおにいさんが貴族風のコスチュームで登場。今回は「Javaの鉄人」というこ
とで、キッチンスタジオを模したセットを用意したという説明があり、引き続い
てルールの紹介が行われた。

「これから、Java Developerの勇者たち10名が登場して、2人ずつ対戦を行います。
プレゼンテーションの時間は5分。時間が来たら、そこで強制的に打ち切りです。
判定は、みなさんの歓声、リアクションが鍵です。鳴り物を鳴らしてください。
料理だけに野菜です。寒い場合は遠慮無いブーイングをお願いします。」

そして、審査員として、日本オラクルの新井氏、鈴木氏と、Sun Microsystemsの
Mark Hapner、Tim Lindholmの両氏が、スポンサーの日本IBM、アップルコンピュ
ータ、ノキアジャパン、日本オラクル、サン・マイクロシステムズが紹介された。


ROUND 01「前菜」

ステージ上に、対戦者の2人も鉄人風のコスチュームで登場。まずは、お互いに握
手を交わす。「放送席、放送席。会場に応援団が来ています」ということで、対
戦者の応援団が各5人ずつ登場して、1人ずつメッセージを言っていく。マシンの
セッティングが完了したところで、いよいよ対戦がスタート。

(1) JFractal
    林田 茂夫

フラクタル画像を作成したり、サウンドを奏でたりすることが出来るというアプ
リケーション。
http://www.asahi-net.or.jp/~iu5s-hysd/hssaul/

・最初にフラクタルについての説明。
・「今日は、JFractalを使ってフラクタルの世界をお届けしたいと思います。時
  間がないので超特急で。」
・セル・オートマトン、格子オートマトンなどによる画像を表示。
・フラクタルサウンドということで、波やUFOの音。
・タイプを変えてやると、UFOが演歌を奏でたり、琉球民謡になる。
・これを着メロに変換。
・iアプリ版の「iFractalSound」で琉球民謡。
・「次が素晴らしい」と、「i曼荼羅」を実行。
・最後に和音にチャレンジ。3角音で和音を奏で、さらに別の音でメロディを演奏。
  ただし、PCの画面に切り替えるのが遅れて、「一番いいところを見てもらえな
  かったかも」と残念そう。

(2) Morse Code Music Composer
    芝尾 幸一郎

モールス信号を曲に変換するアプリケーション。
http://dag.iamas.ac.jp/~shiba00/pukiwiki/index.php?Works

・画面に鍵盤と、「モ」「ル」「テ」のような文字が書いてある画面が現れ、音
  が流れ始める。
・ここで、自己紹介。大学でメディアアートの研究をしているとのこと。
・モールス信号について説明のあと、プログラムの説明。
・入力した文字をモールス信号に変換して、音を流す。各ラインごとに楽器と音
  程、テンポを設定し、それに従った形で音が流れる。
・モールス信号を、文字でなく音楽として表現できる。人に伝えにくい言葉やま
  じめな言葉を音楽でも表すことが出来る。
・大学の卒業制作展の宣伝。
・以下、前菜にちなんでHumpty Dumpty、コンピュータの歌った歌として有名な
  「デイジーデイジー」、童謡のチューリップなどの歌詞を入れて演奏。
・最後に、「ありがとうございました」を演奏。

両者の対決のあと、判定に。会場の参加者の反応を聞いている間に、審査員が鋭
意協議中。しばらくして、ステージに判定結果が届けられ、注目の結果発表。
「勝者 芝尾幸一郎」


ROUND 02「スープ」

以下、同様の流れで対戦が進行していく。

(3) Supremo Streaming System
    西本 圭佑

応援団も「何をやるか教えてもらっていない」と言っていたが、「直前まで出来
上がらないからでは?」という話も。
その正体は、Javaによる動画配信システムであった。
http://www.itrek-jp.com/Night4JavaTech2004/

・いったいなんやねん?
  まぁ、動画配信を行うためのシステムである。Javaで本格的な動画配信はない
  と思う。
・機能としては、動画送信、配信、アーカイブ、動体検知、映像再生、イベント
  をメールで送信など。
・今回のものはPure Javaで動かしているため、x86以外のプラットフォームで利
  用可能。オープンソース。
・今回の目玉は、Linux Zaurus(SL-C860)をサーバにすること。
・トラブル発生。「ネットワークが来ていません」
・スクリーンには携帯電話の画面(時計)が表示されている。「ああ、そっちを
  写さないでください。元ネタが・・・。」
・ようやくネットワークの接続が完了したようで、iBookの画面に切り替わる。
  確かに、プレイヤーに会場の映像が映っている。(かなりカクカクしていたが)
・「動体感知も出来ています」と、実演しようとしたところで、タイムオーバー。

(4) WhiteDog System and WhiteDog Studio
    中口 孝雄

ネットワーク共有アプリケーションシステム。平成14年度の未踏ソフトウェアに
採用されたとのこと。
http://untrod.keihanna.ne.jp/whitedog/index.html

・複雑なコーディング無しで、既存のJavaアプリケーションでネットワーク共有
  ができる。「WhiteDog Server」を通して、ネットワーク上で同期を行う。
・皆さん、よく見慣れたSwingSetを起動。 WhiteDogでリビルドして、あらためて
  SwingSetを2台起動。1台でフレームを動かすともう1台にも表示される。
・「『Teddy』もこんな感じで両方同期します。」音も同期して再生されている。
  「Teddy」のソースコードには手を入れていないとのこと。
・同期させるには、「WhiteDog Studio」を立ち上げて、一覧から共有したいメソ
  ッドを選んでリビルドするだけで、同期する。
・キューブビューアと、ホワイトボードのCanvasオブジェクトを共有するように
  ビルド。同じセッションを指定して立ち上げる。
・ホワイトボードにマウスで絵を描くと、キューブビューアのキューブにも反映
  されて、3次元でそのまま回転している。
・お約束で、Dukeを描く中口氏。会場から拍手が起こる。
・途中で別のアプリが参加すると、サーバが全てのメッセージをそのアプリに送
  って、再生される。
・もう一台立ち上げた別のホワイトボードにも、Dukeのイラストが転送された。
・スープ対決ということで、Dukeを書き換え始める。スープを作らせて、帽子も
  かぶせて、「Duke Shefです」。

会場の判定は、ほぼ満場一致で中口氏。審査員からの判定結果も、やはり。
「勝者 中口孝雄」


ここでサプライズ。

Duke着ぐるみに先導されて、ホテルニューオータニのパティシエ作のDukeケーキ
が登場。土台のケーキの上に巨大なDukeが立ち、脇にも小さなDukeが立っていて、
正面にSunのパネルが立てかけられている。カメラを持った人たちが一斉にケーキ
を取り囲んで、写真を撮りまくっていたのは言うまでもない。


ROUND 03「魚料理」

(5) コンポーネント指向電子メーラ COMET
    青木 宣明

コンポーネントベースで、メールによって連携が可能なメーラ。

・今、システム管理の主流はWebアプリケーション。
・HTMLなのでユーザインタフェースの制限があったり、アプリケーションサーバ
  が必要になるという欠点がある。
・「COMET」はコンポーネントベースの電子メーラ+アプリケーション実行環境。
  拡張可能。
・Javaを使ったリッチなユーザインタフェースが使用可能。
・電子メールを通信媒体として、サーバ無しで外部のCOMETと連携できる。
・COMET同士がP2P的に連携する例の実演。
・一見すると、普通のメーラ。しかし、メールを受信するとメーラの中でリバー
  シが立ち上がる。
・石を置くと、もう1個のメーラにその情報が届いて、リバーシで対戦できる。
・アプリケーションサーバ無しでシステムを構築した例として、アンケートシス
  テムのデモ。
・送信側で、アンケートを定義してメールを送信。
・受信側にアンケートが届いている。回答を入力していくと、定義内容に応じて
  入力フィールドが自動的に変わっていく。
・送信側で、回答を集計して円グラフを表示。サーバが無くても実現できる。

(6) Data Spider Mapper
    久納 孝治

ドキュメント指向でのプログラミングツール。
http://www.appresso.com/products/mapper.shtml

・オブジェクト指向言語Javaの次に出てくるのは「簡単な開発」。JDK 1.5でも、
  それがテーマになっている。
・(発表者の所属する)アプレッソ社では別の視点から考えており、分野に特化
  したプログラミングモデルが出てくるのではないか。
・書類の作成に適したソリューションは、ドキュメント指向プログラミング。
・「DataSpider Mapper」では、内部の処理はXSLTだが、XSLTを意識する必要が
  ない。
・CSVを読み込んでHTMLを出力するというスクリプトを例に、両者のマッピングを
  定義する操作を実演。
・GUIで、左右をマッピングさせるとリアルタイムにXSLTが作成されていく。
・「実行してみましょう。CSVを、こういう感じでHTMLで出せます。」
・さらに、製品名の色を変えるように変更していた。

対戦後、会場の反応は半々。審査員の判定は?
「勝者 青木宣明」


ROUND 04「肉料理」

(7) Silhouet - シルエット
    園田 修司

Webサイトをコンテンツとしたネットゲームのシステム。平成15年度の未踏ソフト
ウェアに採用されたとのこと。
http://www.ipa.go.jp/jinzai/esp/15mito/gaiyo/3-17.html

・あなたは幽霊の存在を信じますか? 日本の古い諺に「幽霊の正体見たり、枯れ
  尾花」という言葉がある。
・オレオレ詐欺やJ2ME対応携帯電話などを例に、ある物が「射影」によって全く
  別の物に見えることを示す。
・同様に、Web空間を「Silhouet」で射影すると、新しいスタイルのネットワーク
  ゲームになる。
・「これはもう次世代のセマンティックWeb」
・ダンジョンゲームをデモする。タイトル「伝説の肉を求めて」
・Webページのリンクをたどっていくと、その経路によってダンジョンが作られて
  いく。リンクの画像が、ダンジョンに落ちているカードに表示されている。ま
  た、画面左側にはそのページを通常のレンダリングしたものを表示。
・「ダンジョンY」にやって来た。(吉野家のサイト)
・ダンジョンにいるDukeに話しかけると、サイトのメッセージ(牛丼の販売休止
  の告知)が表示される。
・牛肉のカードをゲット。
・次にやって来たのは「ダンジョンK」。(ケンタッキーのサイト)
・ケンタッキーのチキンが安全だというメッセージが表示される。
・鶏肉のカードをゲット。
・次は「ダンジョンS」。迷惑メールのサイト。
・ゲットしたカードには、SPAMの缶詰の絵が描いてある。
・「そしてこれをどうすればいいのか? もちろん、いやな対戦相手のところに送
  りつければいいのです。」
・園田氏、本物のSPAMの缶詰を取り出し、対戦相手のところまで届ける。

(8) ガンダムバトルシューティング
    佐藤 類
    (※サイバーステップ、バンダイネットワークス共同著作)

ターン制のシューティングゲーム。ファミリーレストランの端末で稼働中。
応援団の一人から、「後ろで見ているとスタックトレースががんがん出まくって
いるんですけれど、大丈夫なんでしょうか?」という言葉が出ていた。
http://www.gundam.channel.or.jp/goods/videogame/battleshooting/

・「機動戦士ガンダムBattle Shooting Game」のかっこいいタイトル表示。
・とりあえず寂しく一人プレイ。地球連邦軍を選ぶ。
・画面には「Whitebase vs Garma」という表示。
・「このサービスをご利用になるには105円かかります」という表示。「税法が変
  わったので、表示を100円から105円に強制的に書き換えさせられました。」
・ゲーム画面。モービルスーツがフル3Dで移動している。
・地球連邦軍ターンのあと、コンピュータ側のジオン公国軍ターンに。
・「このゲームは見るためのゲームです。」実際はタッチパネルで操作するので、
  得意な技を出しにくいとのこと。
・「開発者としては腕の見せ所。遠目に移動してから・・・すみません、外しま
  した。」
・段々と状況不利になってきたらしい。「ちょっと開発会社の社長さんとしては
  やばいですね。」
・もう一度、遠目に移動してから狙おうとしたが、ブロックの前に来てしまい、
  攻撃が届かない。
・「ちゃんと、敵だけでなくブロックにも当たり判定があるんですよ」と説明。
・そう言っているうちに、コンピュータにやられたらしい・・・。
・あわててタイトル画面に戻り、「逃げるわけじゃないけど、2人プレイもあると
  いうことで」と、今度は2人プレイを選択したところでタイムアップ。

会場の判定はどちらもかなり支持が多く、五分五分。注目の審査員の判定は?
「勝者 佐藤類」


ROUND 05「デザート」

(9) Bagrom
    神田 浩之

CD-ROMを使用したマーケティング用アプリケーションとのこと。
応援団で神田氏の会社の社長から「単純なデモではなく、製品になっています。
クライアント募集中です。」という宣伝があった。

・従来のCD-ROMは、もらいっぱなしで捨ててしまう。
・「Bagrom」は、CD-ROMを利用してコミュニケーションが可能。
・利用者の情報を取得できる。利用者を匿名で特定できるIDを持っている。
・セールスプロモーションを中心とした、幅広い分野で使用できる。
・Java3Dによるデモ画面。お店の中を移動する。CGは、アーティストの描いたも
  のをスキャンして使用している。
・ピザが飛んだり、メニューが開いたりしている。
・「Jukeboxで音楽を聴いてみましょう」と言いながら操作する。
・「音が出ないですね。次に行きましょう。」
・「携帯電話との連携をお見せしたいと思います。」
・携帯を操作しているが、苦戦中。「ああっ! カモン、カモーン!!」
・「今、こちらの方でポップアップをクリックすると・・・変われ!お願い!!」
・「これもハプニングということで。変わらないですね。」
・「本当は携帯で撮った写真をPCで写してお見せしたかったんですけれど、出来
  ませんでした。」
・デモ終了後、司会者に何がいけなかったのかと聞かれて、「全て。私の不徳の
  致すところです」と答えていた。

(10) Scatter Search
     福田 善文

検索結果を3Dの仮想画面に表示するというアプリケーション。

・発表者は「3DJ」として活動している。
・最近のコンピュータからはStoicismが無くなったと言われている。昔が懐かし
  い。
・当時に近いものとして、キーワードを入れて文字で結果が得られる検索エンジ
  ンを上げることが出来る。
・インターネット検索に焦点を入れてみた。Java3dで作成。
・画面の下部がキーワード入力、その上は結果表示エリア。
・「ミルフィーユ」で検索。約200件ほどの結果を仮想空間に表示。「pick」とい
  うコマンドで結果を取り出す。
・このコンテンツに1つだけマルチメディアがある。間違ったキーを入れると、
  「ピッ」と音が鳴る。
・画面の流れを遅くして表示をカクカクさせて、昔風のStoicな感じに。
・検索結果からWebブラウザで表示させることも可能。

会場のアピールは半々ぐらい。審査結果は
「勝者 神田浩之」


飛び込み対決

ここで、飛び込みでサン・マイクロシステムズにもプレゼンをさせていただきた
いとのことで、川原英哉氏が登場。「Looking Glass」のデモが行われた。
http://wwws.sun.com/software/looking_glass/

・Java Desktop Systemで、「Jonathan Schwartz」の名前でログイン。
・ここで何のデモをするかと言うと、Javaでかかれた3次元のデスクトップ。
・Console、Mozilla、Real Playerを起動。
・3次元空間なので、ウィンドウがぐるりんと回転する。
・ウィンドウを裏っ側にひっくり返してノートを取ったり、設定画面を出したり。
・デスクトップの下の方に、各ウィンドウのプレビューが表示あsれている。
・「先ほどが『デザート対決』だったので、特別な背景を」と言って、火星の背
  景を表示させる。
・「何でかと言うと、火星の砂漠なので・・・。」

川原氏のデモ終了後、「私にもプレゼンテーションさせてください」という声が
して、ホテルニューオータニのパティシエ、道場氏が登場。

・自分はホテルでお菓子を作っているが、今日はデューク人形のケーキの出来る
  までを簡単に説明する。
・既存のDukeの小さい人形の身長、スリーサイズを測って、それを3.05倍して作
  った。
・水飴、ゼラチン、練乳、カカオバターを素早く混ぜて、伸ばして着色した。
・黒色はイカスミを使用。赤い部分は食用の色。
・一応食べられるが、観賞用に使うゼラチンを使用しているので、あまり食べて
  ほしくない。
・ケーキは、バター、砂糖、生クリーム。Dukeが沈まないように、乳脂肪分の濃
  いものを使用した。
・いちごは茨城県産。
・他には飴細工を作ったりもしている。このロゴマークも飴細工。
・一番困ることは、食品では絵の具のような鮮やかな色は出せないので、そこが
  腕の見せ所。
・司会者からの「制作期間は?」の問いに、設計に1日、作るのに10時間、乾かす
  のに24時間と答えていた。

会場の反応を聞いてみたところ、道場氏の方が優勢だった。
審査員からの判定はなし。


表彰式

各勝者への商品贈呈が行われた。

前菜対決「IBM賞」
ThinkPad T40+プロジェクタ iLV300(これで毎日デモの練習が出来る)

スープ対決「Apple賞」
iBook G4+WebObject(年間100万ダウンロードの音楽祭とも夢じゃない)

魚対決「Nokia賞」
Nokia 7600(国内では使えない)

肉対決「Oracle賞」
電動ハイブリッド自転車 B PLUS DT(世界に100台しかない)

デザート対決「Sun MicroSystems賞」
「あちらをご覧ください」の声と共に、Javaのロゴの旗が外されると、特大Duke
人形が姿を現した。「もちろん、お持ち帰りいただきます」

ここで、各審査員からの総評。

Mark Hapner氏
「素晴らしい作品ばかりで、審査をするのが難しかった。限られた時間でプレゼ
ンをするのは非常に難しいし、味を付けて出すのも難しい。非常に感銘を受けた。」

Tim Lindholm氏(いつの間にか、鉄人の衣装を着用)
「今日は非常に楽しませていただいた。アメリカでも料理の鉄人を見て楽しんで
いた。」

新井氏
「今日のデモを見て、Javaは皆さんの夢で料理をする素晴らしいツールなんだな、
と実感した。」

鈴木氏
「開発者たるもの、歌って踊れるエンジニアを目指したい。プレゼンも軽やかに
こなしたいと思った。」

審査員から会場の皆さんにプレゼントということで、12個のボールが投げられた。
このうち10個は「MIDP 2.0」の本、2個は「Java仮想マシン仕様」の本(サイン入
り)とのこと。また、鳴り物の野菜(ただし生野菜のみ)と引き替えに「Windows 
XP Hacks」の本がプレゼントされた。

司会者の「Night for Java Technology 2004、これをもってお開きです。長い間
お付き合いいただきまして、ありがとうございました」というあいさつで終了と
なった。時計を見ると午後10時。今回も予想以上に盛況で、とても楽しい時間を
過ごすことが出来た。

次回はどんな企画で、どんな作品が登場するのか、期待していたい。

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【参考文献】

Java Technology Confrence 2004公式サイト Night for Java Technology Report
http://www.jtc2004.com/javanight.html

JTC2004 Today - Night for Java Technology
http://www.javadeveloper.jp/jtc2004/topic.html?no=5

Java Technology Conference 2004 at Tokyo Reports(櫻庭氏)
http://www5.airnet.ne.jp/sakuraba/java/JavaOneReports/2004JTC/jtc1.html

【履歴】

2004/02/23 v6.0α1 とりあえず対戦前まで書いてみる
2004/02/28 v6.0α2 前菜対決を書いてみる
2004/02/29 v6.0α3 魚料理対決まで書く
2004/03/01 v6.0α4 肉料理対決を追加
2004/03/07 v6.0β  どうにか一通り書いてみた

KAWAGUCHI, Koji <koji@k-kawaguchi.com>